毎日、寝る前に施餓鬼(せがき)をする。
ご飯を水につけたものを、決められた場所にうつして、お経をあげる。
それは餓鬼に施すためで、餓鬼というのは、ちいさな腹を空かせた子鬼のことだけど、
自分たちの中にある、満ち足りることのない欠乏感のことでもある。
翌朝、見ると必ずご飯は無くなっていて、周りにいくらか散らばっていることもある。
朝から小鳥がぴちゅぴちゅと鳴いているから、きっと小鳥たちが食べたのだろう。
夜はどこで寝ているのかしらないけれど、
この寒さをしのぐためのエネルギー源になっているなら嬉しい。