danapati’s blog

お坊さんのブログ

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

お釈迦さまの言う真実(お釈迦さまの実践2)

「自分」という「思い」を記憶したものから作り上げ(=無明)、 それをもとに、 自他を分け、好き嫌いを分け、 自分の死について悩み、 さまざまに苦しんでいく。 「自分」が「思い」でしかないのが真実だと見破るのが智慧(=明)。 真実の智慧に基づいて…

お釈迦さまの実践

苦しみには苦しみが、 集まった理由がある。 滅するには、 道を歩む必要がある。 その「道」には、 八つある。 自分の都合を離れて、ありのままに真実を見る(正見) 真実にもとづいて考える(正思) 真実にもとづいて語る(正語) 真実にもとづいて行動する…

同時につつく!

今日もおつかれさま。 卵からヒナが生まれる時、 内からヒナが「コツコツ」と殻を割ろうとします。 その音を聴いて、親鳥がすかさず手伝ってくれる。 でも、もし親鳥が勝手なタイミングで、先に殻を割ったら、どうなるでしょうか? 早すぎると、ヒナは死んで…

弱った時にどうするか

どちらが上という話ではなく、 力が衰え、弱った時にどうするかということを申し上げているんです。 人間みんな、弱ったら一緒。 一位もビリっけつも、 生老病死など最後の悩みは一緒。 人間は丸裸で生まれてきて、丸裸で死んでいく。 だったら、心が大事で…

あなたは何のために仏教を?

僕は幼いころから「自分ではなくなる教育」、 言われたことをすべてやらなければならないと教育されたためか、緊張感がひどかったので、ふわーんとするために仏教をやりました。 あなたは何のために仏教を取り入れますか?

瞑想への入り方4

3からのつづき。 まず、自分への慈悲が注がれていることを観ます。 それは以下のようです。 すべてがわたしに語りかけて来ている。 さとれよ、さとれよと人生の出来事やものごとすべてがあなたに語りかけてきます。 すべては仏で、慈悲でわたしたちに語って…

瞑想への入り方3

真言宗の"バイブル"『菩提心論』に、智慧と慈悲と瞑想について書いてあります。 さとりは以上の3つの心でできています。 慈悲の心 すべては仏と見て自他共に育てる 智慧の心 すべてを仏と見る 観想 自分を他人を仏と深く知る 智慧と慈悲を育む密教の瞑想を…

マインドフルネス

みんなこの世界への「解釈」を頼りに生きてる。 それは「解釈」にしか過ぎないのだから、「解釈」に取りつかれないようにしよう。 これがお釈迦さんの教え。 僕たちは真実を解釈することしかできないので、それをもとに考え、喋り、人を導いても、 そもそも…

生きる理由

生きてる理由は、 いいことをするためです。 そして、いいことには二種類あります。 ほかの人や世間にとってのいいことと、 あなたにとってのいいこと。 まずは自分から満たしたいところですが、 人に喜ばれる人が、人からも満たしてもらえやすいので、 でき…

震え

以前、夜にバス停で声を上げて大泣きしているブロンドの女性を見かけました。 どうしたことかと思って声をかけると、アメリカから留学に来たのだが、家に帰りたいのだと言うのです。 しばらく話を聞いていると、彼女は落ち着いてくれました。 つまり、ホーム…

今日の護摩の話

紅葉がきれいになりました。 えー、高野山には、色んなお堂があり、年中お香が焚かれ、あちこちから読経の声が聞こえてきます。 そこら中にお土産屋さんもあり、世界各国から人々が訪れていますね。 お山の上に来られると、 忙しい現代人の生活とはまた違っ…

見えない動き

今日はちょっと難しい話かもしれません。 仏教は仏道とも言います。 自分で歩まねばならないからです。 つまり、例えば武道や書道は言葉での説明も受けますが、結局は身体を使って最終的にはその心を学びます。 仏道は心や生き方について、いっぱい言葉で教…

布施とは

布施とは無理してやるもんじゃないという。 してやったとか、惜しいと思ったらそれはほんとのお布施ではなくなるそうだ。 そう思うと、 おすそ分けとお布施は似ていると思う。 自分が自分のご機嫌をまず作り出し、それを人におすそ分けできたら、幸せだ。

弘法大師のおしえ

マニュアルや成功体験は便利だったり、大切なものですが、それに固執しすぎるとしまいには病気になる。 人間は便利なツールが手に入ると、それだけが正解と思ってしまいがちなんですよね。 固執すると病気になるよと弘法大師は言ってました。 答えは一つじゃ…

成功には順位がつけられるけど、 幸せには順位がつけられない。

経済成長期は別として、 これからは効率重視もしつつ、 心を感じる力が大事だと思います。 自分の心、相手の心を。 感じることが瞑想の入り口として重要にもなってきます。 もし忙しすぎたら、できるお時間に。

瞑想への入り方2

前回は、 「わたしって○○だからダメ(良い)。」 って考え癖を、 「わたしって○○。」 で「やめておく」という話でした。 今回はその続き。 私たちには「本当の自分」があるんです。 どこに? よくよく自分を観察してみてください。 よくよく目の前の人を観察…

トラウマには話を聞く、安心する、瞑想する

僕がやっていること、 話を聞くこと。 安心感をつくること。 どんな価値があるか? トラウマの「治療」に使われる技法がまさにそれなんです。 (ベトナム戦争からの帰還兵などを癒すため、仏教などを取り入れてアメリカで作られたSEという技法) トラウマを…

瞑想への入り方1

「わたしって○○だからダメ(良い)。」 って考え癖を、 「わたしって○○。」 で「やめておく」 これは幸せな瞑想へと入って行く方法です。

抗がん剤と風邪薬

弘法大師とかけまして、 医療の総合デパートと解く。 その心は? 弘法大師は「病にさまざまな種類があるから、 薬や鍼灸にも沢山の種類がある」と言っています。 これは宗教も含めての例え話なんです。 例えば、抗がん剤さんと風邪薬くんが、 喧嘩をしていた…

認知の歪み

修行とは、同じところは同じ、違うところは違うと、正しく見ることが基礎になるんです。例えが悪いですが、店の出口で万引きで捕まった人がいたとします。その人は「この後払うつもりだった」と言います。この場合、払うなら一緒だなって思う人はいないと思…

山海

思考への偏りを「取る」と楽になります。 全身心を使っての運動は能力が活性化します。 身心がオーバーホールされてリフレッシュします。 都会の生活から山や海に行ってくる感じです。

仏教のスペースシャトルに乗るには

日本人はお家に入る時に靴を脱ぎますよね? 仏教は宇宙に連れて行ってくれる教えなんですが(←これは比喩) そのスペースシャトルのような教えに乗るには、 ちょうど、家に入るときに靴を脱ぐように、 世間で身につけた「鎧」を脱ぐという、 怖い、しんどい…

息継ぎが大事です

世間ではブッダというと、何か完璧な人かと思ってるみたいですね。 仏教は完璧になることが目的ではありません。 完璧な人がブッダではありません。 完璧じゃなくていい。 完璧になろうとして息を詰めてないですか? 完璧じゃなくていいから、 どうか「息継…

上質の欲望

真言宗、お大師さんの思想を湯川秀樹博士は「上質の欲望」と一言で表現した。 お釈迦さんは目耳鼻舌身意から入ってくる喜びに欲望を持つなと言ったんよね。 真言宗は逆手に取って、それらを使ってそこへ行かそうとする。 思うに、欲望をもたない、じゃなく、…

二種類の救い

さて、今日は救いについて話をします。 例えば、 痛み(身体の痛み、人生の苦しい局面)が一番激しい時に効く「教え」というものはあまりないんですね。 「教え」とは、日頃からの苦しみに対する心の準備であって、 痛い痛いその時は、教えより、 「すがるこ…

仏教的満足

満足なんて仏教的にはおかしいのかも知れない。 永遠のゴールとは、もう何も望むことがなくなった、 仏教の理想、涅槃(ねはん)だけで、 この世の満足は、一時の仮の宿。 どこまで行ってもそれは必要で、昨日満足したらもう満足は要らないなんてことはない…

スポットライトはそこだけ見える

A.言葉はスポットライトをあてること… そのスポットライトを使わないと…?Q.スポットライトをつかわないと、意識しすぎなくて済むんですか? A.そうですね。例えてみよっかな 赤ちゃんはおっぱいと自分との区別とか考えてない区別0 成長とともに1、2と区別を…

東洋的な幸せへの道

幸せになる方法は、 批評をやめる時間、ジャッジをやめる時間をもつことです。 ○と×2つに分かれていると、いつまでも不安と安心の間を揺れ動き続けます。 自分はいけてるのか、自分はいけてないのか、あの人は味方なのか敵なのか、 2つに分かれているかぎ…

気づきは「さとり」の1ピース

悪い習慣にどっぷりはまって しかもその害に気づかないから、長年変わらないということがあるでしょう。 気づかないことに比べたら、気づき始めることは天地の差があります。 変わり始めるからです。 気づくかどうか、それが大事です。 始まることが大事なん…

そろそろ仏になりませんか?

(前の記事とセットです) 弘法大師の教えを噛み砕きたい。 私はいつもそう思っております。 今回は皆が仏であることについて。 少々、衝撃的かもしれませんので、各自、自己責任でお気をつけくださいね。 まず今日のテーマ、【皆が仏である】という、その根…