真言宗には、仏様の集合写真みたいな、曼荼羅(マンダラ)という絵があります。
マンダラは、「まだら模様」という言葉の語源とも言われています。
これは、言葉では表しにくい仏の世界を絵にしていますが、
もともとは坐禅をして、自分の心の中にあらわれてきたもの、いわゆる観想の中に出てきたものなんです。
今日はそんなマンダラのごく簡単なところを説明してみましょう。
曼荼羅は大きくわけて、2つあります。
大勢描かれてるマンダラと、少人数のマンダラです。
その大勢のマンダラの中にはまた2つあって「金剛界マンダラ」と「胎蔵マンダラ」と呼びます。
では、金剛界マンダラと胎蔵マンダラ、大勢描かれていますが、今は分かりやすくそれぞれ一言で言ってみます。
金剛界マンダラは「するどさ」。
ほとけの智慧の、あれとこれは違うと、するどく適切に区別する智慧の性質をあらわしてます。
胎蔵マンダラは「包容力」。
ほとけの慈悲の、あれもこれもみんなおいでと、慈悲深く皆を包み込み、新たなほとけを育むちからをあらわしてます。
この「智慧と慈悲」の2つをそなえた人がブッダなので、それを示すため真言宗では2つのマンダラをセットで本堂に掛けるんです。
そして、その大勢の中には、それぞれ色んな功徳やご利益をもった仏様がおられるんですが、
そのどなたかの仏様が活躍するスピンオフ作品が、少ない人数のマンダラなんですよ。
それではまた。
今日も皆さんが幸せとともにありますように。