妄語(もうご)は長夜(ぢょうや)に苦を受け、
真言(しんごん)は苦を抜き楽を与う
弘法大師『声字実相義』(しょうじじっそうぎ)
妄語は普通は嘘という意味で使われますが、真言宗ではもう一つ、真実を知らない言葉という意味でも使います。
真言とは、そのなかに真実をうつしとった言葉。
さて、嘘をついて誰が苦しむのか。
真実を知らずして、妄語を振り回し続けて、誰が苦しむのか。
自身と周囲の他人が苦しむ。
自利利他の反対です。
win-winの反対の、
lose-loseです。
戦争をして地球を汚して住めなくなって、
そこに勝者など居ないのと同じですね。
分かっていても目先の欲にとらわれる怖さを人はなかなか知れません。
迷える私たちは、
仏様にすがりそのまねをして、
仏様が苦しみを抜き去ってくれるのを信じて、
真言を唱えて過ごすのが一番だと僕は思っています。