今日は原文に近い形で教えを紹介します。
下手に訳すとエッセンスが失われるんよなあ。
原文が訳すことを許さない。
自分の身体は仏のしるし。
自分の言葉は真言。
心は本尊さん。
この身と口と心は、宇宙全体に行き渡っている。
自分の身・口・心と、仏の身・口・心と、
無限の過去から未来の全ての仏を、印と真言によって我が身に引き入れ、
我れが諸仏の身に入ってゆく。
こうして無始無終の宇宙の功徳はすべて我れに具わることを知る。
さらに一切衆生の身・口・心もそこに融け合っているが、そのことを衆生は誰も知らない。
ゆえに、
真言行者は慈悲を起こし、
身に印を結び、口に真言を唱え、心に仏を念じるとき、
その宇宙全体の功徳は、一切衆生の功徳となる。
これが真言行者の利他の行である。
注釈
・身に印(いん)を結ぶ
合掌するなど、手の動きで仏の心を表すこと
・真言(しんごん)
真実を表す言葉。仏の言葉。
・本尊(ほんぞん)
私たちの心は本来尊いから、本尊という。それを知らせるため、お寺に木彫りなどで仏像を置き、本尊さんと呼ぶ。
・一切衆生(いっさいしゅじょう)
あらゆる生きとし生けるもの。
・諸仏(しょぶつ)
たくさんの仏さま。例えばこの宇宙には、それをごま粒で埋め尽くすほどの仏さまがおられるという。
・仏さま(ほとけさま)
心がすっきりして、らくーになっている人。
・功徳(くどく)
神仏のご利益、よい行いの報い。
・利他行(りたぎょう)
他人のご利益を増すこと。自分の修行を自利、人の修行を進ませることを利他という。
・ご利益(ごりやく)
ご利益とは修行が進むこと。またそのためのインフラが整うこと。世間の利益のことだけではない。