ものの見方には、
2つあります。
「だめだめだめだめ」
「よいよいよいよい」
の2つです。
どういう事かというと、
どちらも良くしようという目的は一緒なんですが、
その手段が違っていて、
1つ目は、
ここもだめ、あそこもだめ、あの人はここがだめ、この人はあそこがだめと、
だめな所を見つけて、良くしていく方法。
2つ目は、
ここがいい、あそこもいい、あの人はここがいい、この人はあそこがいいと、
良い所を見つけて、さらに良くしていく方法のことなんです。
…この2つはどちらも場合によっては大事な方法です。
でも、もしあなたが、仕事でも家庭でも構いませんが、
人と「チーム」をつくるのであれば、基本的に2つ目の方法がよいと思います。
僕は相手の「欠点」に目をつぶれと言っているわけではありません。
…真言宗にはマンダラという仏さんの集合図があります。
マンダラというのは、
みんな、自分の生まれ持った性質を殺さず、活かして、しかも、調和のとれた集団になっている様を描いています。
たとえば、オーケストラを見ると分かりますが、
誰もバイオリンを吹いたり、
コントラバスを叩いたり、
シンバルを弾いたりしてませんよね?
はたして、
バイオリンが吹けないことは、
コントラバスが叩いて演奏できないことは、
シンバルが弾けないことは、
それらの欠点なのでしょうか?
そうではありません。
オーケストラでは、それぞれが自分の持つ楽器の特徴を殺さず、最大限に活かせるように訓練してきて、みんなのもとへ素晴らしいハーモニーを届けてくれます。
楽器はそれぞれ違っていてもそれがいいし、大事なのは違ったまま融け合うことではないでしょうか?
自分が生まれつき与えられた性質を殺してはいけません。
また他人を自分と同じ「楽器」にしようとしてはいけません。
相手がどういう人かよく見る必要があります。
他人に自分と同じことをさせようとやっきになるのではなく、自分のよい所を伸ばすことに目を向ける。
他人がよい所を伸ばせるように、ここがいいねと伝えてあげる。
人の役割は色々です。違いがあってチームですね。
ではもし、それはやめて欲しいというようなことを伝えなければならないときはどうすればよいでしょう。
そのときは、
相手の気持ち、意志、プライドを尊重するような優しい声、言い方が吉だと思います。
「なんでわからないの?」
「あなたはわかってない!」
↓
「あなたはわかるよね?」
対立にエネルギーを浪費せず、綺麗なハーモニーを作り出したいですよね。