2、3ミリの水滴に雲が、太陽が映っていました。
仏教には心のことを、この水滴のように全てを映すつやつやの玉に例える教えがあります。
僕はそれを「つや玉」と呼んでいます。
私たちの心は自分を取り巻く世界の全てを映しこんでいます。
映し込んでいるだけならばよかったのですが、
私たちはそこに映っているものを、欲の爪でカリカリと引っ掻いて、
取って自分のものにしようとしたり、排除しようとしがち。
鏡を硬いもので引っ掻くと、嫌な音がしますが、取れない心の表面を引っ掻いていると、
心は貧しくなります。
結局取れないし、そのために欠乏感ばかり増してしまうからです。
それは取れないし、取らなくてもすべてはあなたに備わっているんだよ、だから焦らず落ち着いて人生に対処していなさい。
そういう教えです。
思えば、僕は小さな頃は小さな世界をじっと見つめていました。
皆さんも覚えがあるんじゃないでしょうか?
大人になって忙しくなると、こころの歩幅、大きくなって、色々見落としますね。
大きな仕事をするには大きな歩幅は必要ですが、
時には童心に帰ると大切なことが見つかるかもしれません。